【北斗星乗車記★彡】リピーター・イラストレーター鈴木周作の旅日記 › 北斗星乗車記 › 【08.6/8】北斗星(上)●イヌ顔の機関車
2008年06月08日
【08.6/8】北斗星(上)●イヌ顔の機関車
306回目●08.6/8発 上り「北斗星」 札幌→上野(B寝台下段)
今宵のベッドは1号車16番下段。
先頭の客車のしかも一番前でした。
ドアの向こうは機関車の鼻先。
横になると壁越しにエンジンの響きまで伝わってくる席です。
今となっては旧世代の機関車、重くて長い「北斗星」客車12両を懸命に牽く姿は若手に負けじと必死であがくベテランアスリートにも重なりますが、間近に見るその表情はヌ~ッと鼻を突き出す老犬のようでどこか可笑しくもあります。
今宵のベッドは1号車16番下段。
先頭の客車のしかも一番前でした。
ドアの向こうは機関車の鼻先。
横になると壁越しにエンジンの響きまで伝わってくる席です。
今となっては旧世代の機関車、重くて長い「北斗星」客車12両を懸命に牽く姿は若手に負けじと必死であがくベテランアスリートにも重なりますが、間近に見るその表情はヌ~ッと鼻を突き出す老犬のようでどこか可笑しくもあります。
函館駅で機関車交換。
大きく弧を描いた夜のホームは何度見てもなかなかの雰囲気です。
ちょうど車内販売のワゴンを押して回ってきた新人アテンダントさんがデッキの窓越しに興味深そうに覘いておられました。
深夜0時過ぎ、青森の信号場に着くと隣の線にはいつもはいないはずの特急列車が1本。
よく見ると車内には乗客を乗せたまま。
懐中電灯を手に線路を調べる大勢の職員さんや、線路際にはパトカーの赤色灯も見えて只ならぬ雰囲気です。
気象災害とか車両故障なら、まぁそれも旅の思い出と割り切ることもできますが、たとえ自分の乗った列車でなくても人身事故だけはやっぱり嫌なものです。
結局30分ほど経ったところで特急列車はようやく運転再開。
我が「北斗星」も線路点検等々の影響でかなり遅れての出発となりました。
函館からは進行方向が変わって1号車が最後尾です。
朝6時前、定刻ならそろそろ福島に着く頃ですが、目覚めるとどこかの小駅に停車中。
デッキに出て様子を窺うと、ついひと月前に白石川堤の一目千本桜を見に訪れた大河原駅でした。
「途中2件の人身事故の影響で只今32分遅れで運転中です…」
朝一番の車内放送はいつもより若干早く6時20分に流れました。
今朝も食堂車は結構な賑わいです。
3往復あった頃にはコックさん+アテンダントさん2名のギリギリ3名で回していた時期もあったようですが、最近ではアテンダントさんが4名ほど乗務されている事が多いようです。
確かに2名ではワゴンサービスまでは難しいでしょうし、食堂車自体もこの混み具合ではそれなりの人手が必要なのかな?と、つい余計な詮索もしてしまいますが、ともかく最近の活気溢れる盛況ぶりは頼もしく映ります。
車窓はしっとりとした雨模様。
そういえば本州はもう梅雨だったんですね。
終着間近の大宮~上野間。
ダイヤの乱れの影響か、珍しい電車が「北斗星」を追い抜いていきました。
「最近見ないけど乗ってるの?」と、随分前からお世話になっているコックさんに言われました。
色々な事が変わりつつある現在、こうして一緒の汽車に長く乗り続けてきた方とまたお会いできると何となくホッとします。
一方で、新しく加わられた乗務員さんの清々しいお仕事ぶりに出会える機会が増えたのもまた嬉しい事です。
この汽車と、汽車で働く皆さんにはいつまでも元気であって頂きたい…ダイヤ改正・減便から早3ヶ月、青臭い言い方ですが今の私の偽らざる心境です。
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Posted by イラストレーター鈴木周作 at 17:12
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