【北斗星乗車記★彡】リピーター・イラストレーター鈴木周作の旅日記 › 北斗星乗車記 › 【12.11/28】北斗星(上)●猛吹雪の翌日
2012年11月28日
【12.11/28】北斗星(上)●猛吹雪の翌日
乗車414回目●12.11/28発 上り「北斗星」 札幌→上野(B個室ソロ)
先月10月27日のダイヤ改正で「北斗星」の発車ホームが4番線に変わりましたが、それまで入っていた隣の5番線には今日は学園都市線・北海道医療大学行きの新型電車が停まっていました。
学園都市線といえばディーゼルカー、それも本来はこの「北斗星」のように機関車に牽かれて走る「客車」だったものにエンジンを積んで自走できるよう改造した「PDC」と呼ばれる珍しいタイプの車両ばかりが走っている印象が強かったのですが、電化に伴う今年6月、10月の二度の改正で新型電車に置き換えられて、今ではすっかり都会的な雰囲気に変わってしまったようです。
道内の猛吹雪の影響で一昨日11月26日発の下り「北斗星」は函館打切り。
昨日27日発の下りも2時間半ほどの遅延と訊いて折返し今夜の上りの発車も遅れるのではないかと心配しましたが、折り返し整備の作業員さんが頑張って下さったのでしょう、定刻17時12分に無事札幌駅を出発することができました。
先月10月27日のダイヤ改正で「北斗星」の発車ホームが4番線に変わりましたが、それまで入っていた隣の5番線には今日は学園都市線・北海道医療大学行きの新型電車が停まっていました。
学園都市線といえばディーゼルカー、それも本来はこの「北斗星」のように機関車に牽かれて走る「客車」だったものにエンジンを積んで自走できるよう改造した「PDC」と呼ばれる珍しいタイプの車両ばかりが走っている印象が強かったのですが、電化に伴う今年6月、10月の二度の改正で新型電車に置き換えられて、今ではすっかり都会的な雰囲気に変わってしまったようです。
道内の猛吹雪の影響で一昨日11月26日発の下り「北斗星」は函館打切り。
昨日27日発の下りも2時間半ほどの遅延と訊いて折返し今夜の上りの発車も遅れるのではないかと心配しましたが、折り返し整備の作業員さんが頑張って下さったのでしょう、定刻17時12分に無事札幌駅を出発することができました。
つい先日まで札幌駅にいた「PDC」が今では苫小牧駅で見られます。
既報の通り、学園都市線の電化で余剰となった車両の一部は室蘭本線(苫小牧~室蘭間)に移って活躍を続けています。
前回、今月9日の乗車時にも見た光景ですが、この路線ではまだまだ物珍しく映るのかホームには「PDC」にカメラを向ける方々の姿が見られました。
登別を過ぎて東室蘭到着前、旅客車両が入ることのない貨物駅の構内にも10両ほどの「PDC」が連なっているのが見えました。
こちらは恐らく海外移籍組。
普段は使われていない室蘭市内の貨物線を通ってこれから埠頭まで運ばれ、ミャンマーあたりに譲渡されていくところなのでしょう。
出発前に見たニュースによると今回の猛吹雪では登別、室蘭あたりで数万戸が停電になるほどの被害が出て、一部ではまだ復旧作業に数日を要する見込みとの事。
寒さが厳しくなってきた時期だけに、影響の出ている地域の方々を思うと本当にお気の毒です。
先ほど車窓から見た登別駅前も心なしかいつもより薄暗かった気もしますが、室蘭では割と復旧が早かったようで、白鳥大橋もいつも通り綺麗な電飾が点いていました。
つい先週位から車内販売の携帯ストラップが新しくなったと訊いて早速ひとつ買ってみました。
これまでのものは「北斗星」のヘッドマークと三日月のチャームが1つずつ付いていましたが、新しいものは三日月が無くなった代わりに電気機関車が付いて、ヘッドマーク自体も幾分小柄になったようです。
こちらもなかなか良い感じに仕上がっているのですが、旧製品のシンプルさも捨てがたい魅力なので、今持っているものは大切にしようと思います。
1個1,200円也。
長万部あたりから次第に外が荒れてきました。
意外と暖かいのか雪にはならず、激しい雨が車体を叩く音が車内にまで響きます。
函館駅でホームに降りてみると、風も随分強かったので少し不安になりましたが、青森からの特急「スーパー白鳥33号」がほぼ定刻通りにやってきたので、この先の道中もどうやら大丈夫そうです。
函館発後、パブタイムの食堂車での夕食が思ったより早く終わったので、最後尾のデッキまで歩いて、青函トンネルに入るところからしばらく立って眺めてみました。
雨粒か結露か、窓いっぱいの水滴にトンネル最深部の青と緑のランプが映って、一瞬ですが万華鏡のような不思議な眺めが広がりました。
青函トンネルを出てしばらく後、すれ違った今夜の下り「はまなす」は珍しく電気機関車2台が重連で牽いていました。
いつもは1台で牽いているので、恐らくは臨時の回送を兼ねていたのでしょう。
「海峡線」から「津軽線」に入る新中小国信号場の手前、新幹線との合流地点になるあたりで今夜もなぜか一旦停車しました。
新幹線工事の影響かな?と思ったのですが、見たところ今夜は工事用の照明も、作業員さんとおぼしき人影も見当たりませんでした。
荒天ゆえの先行列車の遅延か何かだったのでしょうか?
青森県に入ってからも風雨は激しく、時折車窓が稲光で真白く染まります。
それでも青森駅まではほぼ定刻と言っても良い順調な走りっぷりでした。
深夜1時頃、気が付くとみるみる列車の速度が落ちて、遂には歩くよりも遅い位になってしまいました。
それでも完全に停まりはしなかったので、赤信号というわけでもなさそうです。
謎の最徐行は5分ほど続いた後、やがてトンネルに入ると速度は元に戻りました。
「昨夜の雨と、レール上の落葉による車輪空転で速度が落ちた為、33分ほど遅れて運転しております…」と、福島到着間際に流れた朝一番の車内放送。
言われてみれば昨晩の状況も納得です。
落葉による空転とは話には訊いたことがありますが、私自身、「北斗星」で遭遇したのは多分初めてだった気がします。
ここまで来ると青森あたりの荒天が嘘のような良い天気です。
こんなところにも「PDC」が!?
郡山駅に入る時、いかにも回送されてきたばかりといった佇まいで停まっている4両が見えました。
盛岡地区で運行予定のSL列車用の「客車」としてJR東日本に売却されたもののようです。
報道によると運行予定の路線に急勾配があってSLのみでの自力運行が難しいそうで、その後押し役も兼ねて敢えて「エンジン付きの客車」が選ばれたんだとか。
これから郡山の車両工場で改造工事が施されるのでしょう。
道内に残る者、異国へと旅立つ者、そして本州の観光列車の名脇役になろうという者…1両1両の辿る運命も様々ですが、行く先々でそんな「PDC」一派と遭遇してしまう今回の旅にもまた何か不思議な因果を感じてしまいます。
いつものように栃木県に入るあたりで朝食の食堂車に行ったのですが、30分超の遅延もあって今日は営業終了間際になってしまいました。
今年もテーブルランプには小さなリボン、そしてレジ横の販売スペースには可愛らしいクリスマスツリーの装飾です。
遅延は若干拡がって、9時50分、40分遅れで大宮到着。
駅構内から車両工場へと繋がる引込線には、12月まで検査運休中の「カシオペア」の姿がありました。
大宮駅では隣に停まっていた前橋からの特急「あかぎ6号」が先に発車していきましたが、駅を出たところで一旦停車、後から出発したこちらの「北斗星」に道を譲ってくれました。
「あかぎ」はこの先、浦和、赤羽にも停車するので、遅延がこれ以上拡がらないよう、終点・上野まで停まらない「北斗星」を先に行かせることにしたのでしょう。
ちょっとしたことですが指令担当の方のご苦労が偲ばれます。
時刻表によると今冬、12月15日から3月1日の間に到着する上り「北斗星」は大宮、上野の到着時刻が20分以上繰り下げられ、上野駅の到着ホームも15番線に変更されるとの事。
理由は明記されていませんでしたが、恐らくは昨冬悩まされた雪害遅延を見越しての対策でしょう。
となると、いつもの13番線ホームに入る姿もしばらくは見納めかな?と思っていたのですが、遅延の影響で今日に限ってホーム変更、ひと足早く15番線への到着となりました。
おかげで次回上京時に撮ろうと楽しみにしていた啄木の歌碑と「北斗星」のスナップが今日のうちに撮れてしまいました。
上野到着10時13分、最終的には35分の遅延でした。
実は今回、目的の取材予定が翌日のみで少々時間を持て余してしまったので、「北斗星」の車窓から見えて気になっていた線路際の「赤い鳥居の神社」を訪ねてみることにしました。
東北本線・白岡~新白岡間、ちょうど両駅の中間なのでどちらからでもいささか遠く、結局ひと駅3kmほど歩いてしまうことになりました。
訪れてみると御覧の通りなかなか素敵な佇まい。
もう少し引いて見ると踏切標識や架線柱が少々うるさく、その上電車がかなり高速で通過するので写真に収めるのは結構難しいのですが、でも多少アレンジして絵に描くには面白そうな題材です。
わざわざスケジュールを割くほどではないものの、一度観ておくと後々きっと役に立つ…こういう時だからこそ訪れることができた、ある意味今回最大の収穫だったかも知れません。
【北斗星の絵】イラストレーター鈴木周作公式サイト(Mobile)
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Posted by イラストレーター鈴木周作 at 17:12
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