【北斗星乗車記★彡】リピーター・イラストレーター鈴木周作の旅日記 › 北斗星乗車記 › 【13.3/9】北斗星(上)●名残りの競演、よもやの再会
2013年03月09日
【13.3/9】北斗星(上)●名残りの競演、よもやの再会
乗車423回目●13.3/9発 上り「北斗星」 札幌→上野(B個室ソロ)
前日からの暴風雪で札幌圏でもダイヤが混乱。
既に発車済みの列車ですが、改札前の掲示板には上り「トワイライトエクスプレス」85分遅延と書かれた紙がまだ貼り残されていました。
「北斗星」も17時12分、いつもより10分弱ほど遅れて札幌駅4番線ホームに入線したものの、その後なかなか動き出す気配はありません。
そのうちに隣の3番線には札幌では珍しい1両編成のディーゼルカーがやってきて、やがて小樽方面へと回送されていきました。
結局、札幌を発車したのは17時37分。
25分ほどの遅延となりましたが、よもや後々、この遅延が思わぬ偶然を招くことになろうとは…。
前日からの暴風雪で札幌圏でもダイヤが混乱。
既に発車済みの列車ですが、改札前の掲示板には上り「トワイライトエクスプレス」85分遅延と書かれた紙がまだ貼り残されていました。
「北斗星」も17時12分、いつもより10分弱ほど遅れて札幌駅4番線ホームに入線したものの、その後なかなか動き出す気配はありません。
そのうちに隣の3番線には札幌では珍しい1両編成のディーゼルカーがやってきて、やがて小樽方面へと回送されていきました。
結局、札幌を発車したのは17時37分。
25分ほどの遅延となりましたが、よもや後々、この遅延が思わぬ偶然を招くことになろうとは…。
夜も更けるにつれて遅延は40分ほどにまで拡がりましたが、道中は思ったよりも穏やかな空模様でした。
大沼を通過してから仁山、渡島大野にかけて、函館方面の街の明かりが見えるあたりは特にお気に入りの車窓風景です。
この区間、上下列車で経路が異なることはご存知の方も多いかと思いますが、実は最近、その理由と経緯を綴ったコラム原稿を執筆する機会があり、限られた文字数で、簡潔に、しかも熱心な鉄道ファンの方々でなくても理解して頂けるようにまとめるのに少々難儀したのを思い出します。
掲載誌はそろそろ刷り上がって版元に届く頃でしょうか?
タイミングよく東京滞在中に手元に届くと嬉しいのですが…。
いつもよりも少し早目に、函館手前で出掛けてみたパブタイムの食堂車は既に満席でしたが、たまたま先に来られていた顔見知りのリピーターさんと相席で座らせて頂くことができました。
3月上旬の土曜日の上り列車、観光シーズンにはまだ少し早いかな?と思っていたのですが、そろそろ春休みの混雑時期になりつつあるのでしょうか?
青函トンネルを抜けて青森県内に入ると、雪よりも凄まじい風が容赦なく襲ってくるのが車内にいても分かりました。
将来、北海道新幹線との分岐点となる新中小国信号場手前の高架橋付近。
在来線を跨いでいく新幹線の橋桁も現れて、いよいよ工事が進んでいる様子が窺えました。
深夜…というより未明でしょうか?
時計を見れば3時18分、盛岡を過ぎると北上川の向こうに街のあかりが見えていました。
松島湾あたりで一旦目が覚め、福島盆地に差し掛かる頃に本格的に起き出しました。
朝一番の車内放送によれば現在30分ほどの遅延との事。
強風の影響が心配でしたが、思ったよりは割と順調にここまで来れたようです。
郡山を発車してすぐ、車窓左手に広がる車両工場に置かれていた特急型電車。
よく見ると40年近く前、北海道内で特急「いしかり」として活躍していた電車でした。
その後本州に移動して、最近まで首都圏で臨時列車等に使われていたようですが、今月のダイヤ改正以降、比較的車齢の若いJR世代の特急車両にも余剰車が生じるので、恐らくはそれらに置き換えられていよいよ勇退の時を迎えることになったのでしょう。
言わば「北斗星」の大先輩にあたる電車、最後に一目見ることができたのも不思議な因果を感じてしまいます。
ボディカラーこそ変わったものの、運転台の上にヘッドライトが2つ並んでいるのが北海道型の証。
同タイプの電車でも、内地仕様はこの部分のヘッドライトは1つだけなのが一般的です。
朝の食堂車も結構な混雑。
またも昨晩と同じリピーターさんと相席させて頂くことになりました。
新白河を過ぎたあたりで車窓に見える青く塗られた古い貨車。
個人の方が買い取って家屋(?)として改装されたものでしょうか?
痛みが進んでいるようにも見えて気になっていたのですが、よく見ると「売家」の看板が掲げられていました。
手元の時計で10時40分、約40分弱の遅延で終点・上野の15番線ホームに到着すると、隣の16番線には、いよいよ6日後のダイヤ改正で引退する旧型車両の「スーパーひたち19号」が停まっていました。
「北斗星」の開業は昭和63年(1988)3月13日。
「スーパーひたち」は確か翌年、平成元年(1989)の春だったでしょうか?
まさに新生JRのイメージリーダーとして、満を持して世に送り出された当時の衝撃度と言ったら、現在の「はやぶさ」「スーパーこまち」級かそれ以上だったと言っても過言ではないでしょう。
後で時刻表を調べてみると、「スーパーひたち19号」は10時28分入線~11時発車。
偶然の遅延と冬季限定の番線変更がもたらした、恐らく最後の貴重なツーショットとなりました。
昨日の札幌は氷点下、今日の東京は20度超の予報…。
とりあえずコートと荷物をコインロッカーに預けてしまいます
強風の為、この日の夜の下り「北斗星」は早々に運休が決まっていましたが、夜になって荷物を取りに上野駅に戻ってみると、いつもなら「北斗星」が出る13番線ホームには懐かしい列車が停まっていました。
3年ほど前まで「北斗星」を牽いていた旧型の電気機関車と、やはり5年前のダイヤ改正・減便で「北斗星」運用から外された寝台車が5両ほど。
中には旧「北斗星3・4号」に使われていた一両まるごとの「ロビーカー」も連結されていました。
首都圏での運転士さんの訓練列車として時々このような編成で走っていることは知ってはいましたが、たまたま何度か目撃したのはいずれももっと早い時間帯。
こんな時間に上野駅に入ってきたのは、やはり日中からの強風によるダイヤ混乱の影響だったのでしょう。
遅延のおかげで…などと言っては叱られそうですが、3日後の「北斗星」開業25周年を控えての思いがけぬ嬉しい再会となりました。
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Posted by イラストレーター鈴木周作 at 17:12
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