【北斗星乗車記★彡】リピーター・イラストレーター鈴木周作の旅日記 › 北斗星乗車記 › 【12.12/25】北斗星(上)●車両故障と猛吹雪と…。
2012年12月25日
【12.12/25】北斗星(上)●車両故障と猛吹雪と…。
乗車416回目●12.12/25発 上り「北斗星」 札幌→上野(B個室デュエット)
猛烈な低気圧の接近で北日本は大荒れの予報。
十中八九、「北斗星」も運休だろうと内心諦めてはいたのですが、予定通り走ると訊いて逆に驚いてしまいました。
ところが、発車案内の「北斗星」の文字を見て安堵したのも束の間、入線予定の17時03分を過ぎても一向に列車が現れる気配がありません。
やがてホームに流れたのは「車両点検の為、入線が遅れております…」とのアナウンス。
まだ手稲の車両基地を出ていない…ということは、入線はかなり遅れることになるのでしょう。
とりあえず、寒いホームからコンコースに降りてストーブの前で待つとします。
猛烈な低気圧の接近で北日本は大荒れの予報。
十中八九、「北斗星」も運休だろうと内心諦めてはいたのですが、予定通り走ると訊いて逆に驚いてしまいました。
ところが、発車案内の「北斗星」の文字を見て安堵したのも束の間、入線予定の17時03分を過ぎても一向に列車が現れる気配がありません。
やがてホームに流れたのは「車両点検の為、入線が遅れております…」とのアナウンス。
まだ手稲の車両基地を出ていない…ということは、入線はかなり遅れることになるのでしょう。
とりあえず、寒いホームからコンコースに降りてストーブの前で待つとします。
状況を伝える放送が何度か流れた末、ようやく列車が入ってきたのはちょうど1時間遅れの18時03分。
結局不具合は直らなかったようで、故障車を別の客車に差し替えて組成し直してきたようです。
今夜の寝台は5号車5番、1人用B個室「ソロ」…ですが、入ってきた列車の5号車は2人用B個室の「デュエット」でした。
なるほど、故障車はこの5号車だったんですね!
5号車に使われる「ソロ」の客車は全部で2両しかなく、それも上下列車で1両ずつ、予備車無しでフル稼働している状態なので、いざ故障となると「ソロ」以外の客車に振り返るしかないわけです。
幸い今回は「デュエット」の予備車がすぐに使える状態だったので、直ちに差し替えられたのでしょう。
(同タイプの「デュエット」客車は全6両で常時4両使用、恐らく残り2両が「ソロ」と共用の予備車という扱いでしょうか?)
まわりのお客さん達も「乗ってしまっていいのかな?」と部屋のドアの前で躊躇されていましたが、「車両が差し替えられていますが、ご指定の番号のお部屋をお使い下さい…」との放送を訊いて安心して部屋に入っていかれました。
代車とはいえ部屋が広くなったわけですから、むしろラッキーだったかも知れませんね。
ところで、通常の5号車「ソロ」は1両に17室、今回の「デュエット」は全13室。
4室分の差をどう調整したのか気になるところではありますが…営業上の事情もあるでしょうから敢えて詮索は止めておきます。
18時23分、1時間11分の遅延で札幌発車。
ほどなく発車の遅れのお詫びと共に「低気圧接近の為、この先も遅れが見込まれます…」との車内放送がありました。
飛行機も、他の夜行列車もかなり乱れているようですから、むしろ走ってくれるだけでも感謝したい位です。
19時46分、登別。
いつもは伊達紋別で行き違う「北斗17号」が下りホームに停まっていました。
雪にまみれた車体を見て、この先の厳しい道中を予感させられます。
札幌ではまだ穏やかな空模様でしたが、このあたりから徐々に本格的に吹雪いてきました。
登別を出て10分ほど。
徐々に速度が落ちて、幌別という駅に停まってしまいました。
いよいよ荒天の影響が出始めたのでしょうか?
5分ほどで再び動き出しましたが、先がちょっと心配になります。
21時16分、長万部発車。
いつもより若干遅れて21時25分、パブタイム開始の車内放送。
今夜は混みそうなので少し早目に並んでおいたのですが、案の定、すぐに満席になってしまいました。
食堂車入口のクリスマスの装飾も今夜まででしょうか?
いつもは大抵、函館を過ぎたあたりで食堂車に行くのですが、今夜は丁度函館に着くところで食事を終えて席を立ちました。
函館駅構内の留置線には、「SLはこだてクリスマスファンダジー号」の客車が、なぜかこの時間まで明かりを点したまま停まっているのが見えました。
函館発車は22時55分、この時点で1時間7分の遅延です。
函館から木古内、青函トンネルへと向かう途中、函館湾の向こうに見える函館山と街の明かり。
ちょうど雲の切れ間に入ったのか、意外なほど綺麗に見えていました。
いつもは青函トンネルを抜けてからすれ違う下り急行「はまなす」ですが、今夜は青函トンネル内、ちょうど竜飛海底駅を過ぎたあたりですれ違いました。
青森県に入るとまた次第に荒れ始めました。
遅れは若干拡がって、1時23分青森到着。
慌しく機関車交換を済ませて1時30分に発車しました。
明日に備えてこのあたりで床に就くとします。
目が覚めたのは6時10分過ぎ。
車窓を見ると仙台手前のようでした。
6時22分、仙台到着。
外はようやく白み始めた位ですが、ホームには人の姿も多く、街もそろそろ目覚め始めているようです。
発車後、6時半に朝一番の車内放送。
車両不具合と雪の影響で90分の遅延と伝えていました。
6時38分、岩沼に臨時停車。
「強風の為、次の駅まで速度を落として運転します…」と放送が流れました。
その後白石にも臨時停車、遅れを徐々に拡げつつ慎重な足どりで進みます。
昨晩から本州もかなり吹雪いていたのでしょう。
福島盆地もすっかり雪景色でした。
7時55分、福島到着。
2時間弱…厳密には1時間57分の実に微妙な遅延です。
ちょうど福島停車中にモーニングタイムの食堂車へ。
ちなみに大幅遅延の為、今朝に限って営業時間を延長してオーダーストップ9時丁度、営業終了は9時30分になるそうです。
食堂車の皆さんからのちょっと有難い心遣いです。
「郡山から新幹線振替ご希望の方は1号車、11号車の車掌まで…」との案内がありましたが、敢えて急ぐ事情も無いのでそのまま乗り続けることにしました。
終点・上野には12時07分到着。
冬季限定の減速運転で通常9時38分の到着予定が10時04分に変更されていましたが、それと比べても2時間以上の遅延です。
とは言っても、いつものように払戻しは辞退して切符を記念に持ち帰ることにします。
勿体ない…と言われてしまえばそれまでですが、自分にとってはこの切符も3千円ほどの払戻しには代えられない大切な旅の想い出です。
ホームに降りると、たまたま近くに来ていたという編集者さんが機関車の前で出迎えてくれました。
とりあえず構内の喫茶店に場を移して、ちょうど作業が進んでいた「北斗星」絡みの記事・イラストの打合せです。
【北斗星の絵】イラストレーター鈴木周作公式サイト(Mobile)
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>>道新ブログ「北の駅の待合室 ~北斗星と旅した400回~」も公開中!併せて御覧下さい。(PC)
【14.2/25】北斗星(下)●明けの明星
【14.1/18】北斗星(下)●土曜日の下り列車
【14.1/16】北斗星(上)●雪の具合を案じつつ
【13.12/21】北斗星(下)●唯一、最後のブルートレインに
【13.12/19】北斗星(上)●クリスマス前の大遅延
【13.12/2】北斗星(下)●一夜限りの「ゆうづる」と
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Posted by イラストレーター鈴木周作 at 17:12
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