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【北斗星乗車記★彡】リピーター・イラストレーター鈴木周作の旅日記 › 北斗星乗車記 › 【13.7/22】北斗星(上)●特急「北斗」火災事故の後

2013年07月22日

【13.7/22】北斗星(上)●特急「北斗」火災事故の後

乗車430回目●13.7/22発 上り「北斗星」 札幌→上野(B個室ソロ)


 7月6日、特急「北斗14号」のエンジンから出火する車両火災事故が発生。
 15日には特急「スーパーおおぞら3号」で配電盤から出火。
 相次ぐトラブルの影響で多くの特急列車が長期運休を余儀なくされ、ここ半月ほどの間に道内の鉄道をとりまく事情はすっかり変わってしまいました。
 「北斗14号」事故直後の不通・ダイヤ混乱に伴う運休を除けば、今のところ「北斗星」には特に影響は及んではいないのですが、それでも車窓から見える風景には事故の影響も垣間見られ、そして翌朝、本州内では一連のトラブルとは全く関係のないところで、思いがけぬ大遅延に巻き込まれることになるのでした。



 札幌~南千歳間ですれ違った下り臨時特急「北斗91号」。
 事故車両と同タイプ…正確には「同じエンジンを搭載した車両」が全て運行停止となり、11往復中4往復が長期運休を余儀なくされている「北斗」「スーパー北斗」系統を少しでも補完すべく急遽設定された列車です。
 一見普通の「北斗」のようですが、事故車両とはエンジンの種類が異なる車両のみを集めて組まれた特別編成で、グリーン車無しの5両編成で1日1往復のみ。
 エンジンの他、ブレーキ性能等も異なるので、所要時間も通常の「北斗」より延びていて、故にわざわざ「臨時特急」としてダイヤを組むことになったようです。


 伊達紋別で行き違う下り特急「北斗17号」。
 上記の臨時便を除けば、「スーパー」の付かない「北斗」で唯一運休を免れた列車ですが、実は車両が「スーパー北斗」用のものに差し替えられていました。
 ちなみにこの便に車両を回す為、代わりに一本前の「スーパー北斗15号」が運休となっています。
 運転間隔を空け過ぎない為か、列車毎の需要の関係か、いずれにせよ運休の影響を最小限に留めようとの苦心のやりくりが窺えます。

 よく見ると正面の列車名も、側面の行先表示も、「スーパー」の付かない「北斗」のみの表示幕が出ていました。
 こういうのもあらかじめ用意されていたんですね。


 函館駅での機関車交換。
 ここまでほぼ定刻でしたが、いつも「北斗星」と入れ違うようにやってくる札幌からの特急「北斗20号」は運休中です。


 「昨晩の大雨により川の水位が上昇した為、藤田駅に停車しております…」
 朝6時、いつもより幾分早めの車内放送が流れました。
 このあたりはさほど激しい雨ではありませんが、遠くの山々は雨雲の中。
 どうやら長期戦になりそうな気配です。

 列車は未だ動かぬまま、6時30分、いつものように食堂車のモーニングタイムが始まりました。
 遅延の為、今朝は営業時間を少し延ばしてオーダーストップ8時半、営業終了は9時になるそうです。


 「川の水位が下がったので、福島まで運転致します…」
 6時45分、ようやく動き出しました。


 7時頃、1時間遅延で福島到着。
 しかしこの先は依然不通で再開の見込みが立っていないそうです。
 ホーム上では郡山方面に向かう普通列車の乗客を対象に新幹線への振替輸送のアナウンスが流れていましたが、今のところ「北斗星」に関しては新しい情報は出ていないようです。


 外の空気を吸いに出ると、ちょうど阿武隈急行の電車が入ってきました。
 詳しい方ならお気付きでしょうが、同社の中でも1編成しかいないレアな車両です。


 車内に戻り、食堂車でゆっくり朝食を頂いて、席を立ってお会計を済ませてもまだ列車は動きません。

 「福島に到着して1時間20分が経過しました。川の水位が下がらない為、また線路点検が終わっていない為、しばらく停車致します…」
 車掌さんが車内放送で折々状況を伝えて下さいますが、やはり再開の見込みは立っていないようです。


 外はすっかり雨雲も消えて、いつのまにか気持ちの良い青空が広がっていました。

 「間もなく、この先の松川駅まで運転します!」と放送が流れたのはその後9時06分。
 実に2時間以上の長時間停車でした。


 9時10分、福島発車。
 大雨の影響云々が嘘のような穏やかな風景です。


 9時22分、松川到着。
 ここで10分ほど停まっていました。


 10時25分、郡山到着。
 「八重の桜」のラッピングが施された会津若松方面、磐越西線の電車が見えました。


 2分ほどの停車で郡山発車。
 ほどなく車窓に見える車両工場の構内には、昨秋からずっと郡山駅構内隣接の車両基地に置かれていた、元JR北海道・学園都市線のディーゼルカーの姿がありました。
 来年から盛岡エリアで運転される予定の「SL銀河」用の客車としてJR東日本に移籍した車両たちですが、いよいよ工場に運び込まれて改装工事が始まるのでしょうか?


 郡山貨物ターミナルの構内では、廃車になった電気機関車の解体作業が…。


 「鏡石まで35km/hで運転致します。鏡石を過ぎたら所定の速度で運転致します…」と郡山発車時に放送がありましたが、水量の増した川を渡り、しばらくするとようやく速度が戻ってきました。
 ここまできたら、もはや何時間遅れても…といった心境ですが、それでもようやく先が見えると少しだけホッとします。


 到着がお昼を大きく回ることが確実になったので、食堂車では特別にランチタイム営業が行われることになりました。
 知る人ぞ知る遅延時限定・ランチカレー900円也。
 私もまだ片手で数えるほどしか頂いたことのないレアメニューです。

 営業再開11時、オーダーストップ11時半、営業終了は12時丁度。
 皆さんお腹が空いていたのか、それとも物珍しさも手伝ってか、相席でやっと座れるほどの人気ぶりでした。


 長い長い旅の最後、ようやく上野に着こうかという頃、巷で話題の「緑の山手線」がすれ違っていきました。


 終点・上野到着は4時間12分遅延の13時50分。
 今日の予定は完全に練り直しですが、それでもここまで遅れてしまうとむしろ清々しい達成感すら感じてしまうから不思議です。
 とは言え、思わぬ大残業が強いられた乗務員の皆さんはさすがにお気の毒です。
 本当にお疲れ様でした…。






 ところで夕方、再び上野駅に戻ってみると15番線ホームには懐かしい列車が…。
 数年前まで「北斗星」を牽いていた旧型の電気機関車「EF81」と、数両ほどの「北斗星」客車。
 中にはかつて2往復時代の「北斗星3・4号」に使われていた「ロビーカー」の姿もありました。
 どうやら運転士さんのハンドル訓練用に時折運転されているという試運転列車のようです。

 実は上野に向かう「北斗星」の車中から、一瞬この列車がすれ違っていくのが見えた気がして、以前この試運転列車にたまたま遭遇した時の時刻を思い出して訪れてみたら案の定でした。
 関東在住の方にとってはさほど珍しいものではないのかも知れませんが、決して毎日運転されているものではありませんから、私のような地方在住者にとって、たまたま上京した日にこういう列車に出会えるのはちょっとした幸運です。

 不思議なもので、遅延に巻き込まれて予定変更を強いられた時ほど、なぜか行く先々でこういう巡り合わせが待っているものです。
 こういうのを私は常々「遅延の神様」と呼んでいるのですが(笑)、今回もまさに4時間遅延のささやかな「ご褒美」といったところでした。


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Posted by イラストレーター鈴木周作 at 17:12 │北斗星乗車記

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