食堂車の物販コーナー、ひと足早くクリスマスの装いです。
週末の列車だけにロビーもきっと混み合うだろうと、今夜は早々に部屋に籠って車窓を眺めて過ごすことに。
車窓の月夜の雰囲気を何とか写真に収めようと、カメラの設定を色々変えながら試行錯誤の真っ最中です。
郡山を過ぎてから、少し遅めにパブタイムの食堂車に行ってみると意外にも閑散としていました。
いつもの煮込みハンバーグセットに、食後に単品でアイスクリームを追加。
以前ケーキセットがメニューにあった頃から、食後のデザートはファイターズが勝った日だけ…という妙な拘りを貫いてきたのですが、今夜ばかりは「旅行読売」掲載誌の発売記念ということで…。
深夜23時28分、定刻通り仙台駅に着いてから既に1時間以上…未だ動き出す気配がありません。
時間が時間なので状況を伝える車内放送はありませんが、通り掛かった車掌さんの話によると、レールに不具合が見つかって交換作業をしているとの事。
どうやら長期戦になりそうです。
「松島付近でレールに亀裂が見つかった為、1時間50分…その後の徐行運転によって現在2時間半ほど遅れております」
6時20分、朝一番の車内放送が流れた時はまだ青森のひとつ手前、東青森駅に停車中でした。
日の短い季節とはいえ、もうすっかり夜も明けてしまっていました。
やがて再び動き出して青森駅到着、慌しく機関車交換作業が始まりました。
やはり遅延の影響でしょうか? いつもの下り列車と到着ホームが違うような気がします。
6時52分、青森発車。
いま切り離されたばかりの上野からの電気機関車が構内の片隅に佇んでいるのが見えました。
いつもは海峡線内ですれ違う上り急行「はまなす」ですが、この日は既に既に終点・青森で乗客を降ろし車両基地に回送されていった後でした。
青函トンネルに入るあたりで二度寝して、目が覚めると北海道でした。
このあたりも昨晩かなりの降雪だったようですが、この時間には雪も止んで清々しい朝陽が射していました。
定時であれば津軽海峡は日の出前、普段は見ることのできない朝の風景です。
9時15分、約2時間40分の遅延で函館到着。
ほどなく同じホームの向かい側に札幌行きの特急「北斗5号」が入線してきました。
いつもの遅延時同様、「札幌方面にお急ぎの方は「北斗5号に」お乗換え下さい…」とのアナウンスがありましたが、今日はどの位の方が乗り換えられたのでしょう?
むしろこれほどの遅延ともなると、今日の予定は諦めてこのままのんびり乗っていこうという方も結構おられたようにも見受けられました。
9時30分、「北斗5号」発車。
すぐ後を追うように35分、「北斗星」も函館を後にしました。
定刻なら6時43分発、この時点で遅延は2時間52分に拡がっていました。
思わぬ大遅延のおかげて…などと言っては叱られそうですが、通常ダイヤでは出会うことのないはずの珍しい列車と遭遇しました。
12月の週末を中心に臨時運行されている「SLはこだてクリスマスファンタジー号」。
終点・大沼公園のひと駅先、赤井川駅に停まっている折返し待ちの回送列車でした。
そういえば2年前、
平成22年12月3日発の下り「北斗星」に乗った時もやはり大幅遅延の末、ここでSLを追い抜いたのを思い出します。
現地日12月4日は東北新幹線・新青森開業初日、そして「SLはこだてクリスマスファンタジー号」もそれが営業初日の一番列車でした。
函館あたりの穏やかな冬晴れから一転、長万部、洞爺と進むにつれて吹雪模様になってきました。
車内販売のグッズの中に、つい昨日から出たばかりという新商品がありました。
「サボ」という商品名のプラスチック製のプレートで、その名前から察すると旧式の特急列車のドアの脇などに挿してある「特急」「指定席」などと書かれたあのプレートと同じサイズに作られたものなんでしょうか?
普段、グッズ類はそれほど熱心に買い蒐めたりするほうではないのですが、それでも「出たばかり…」と訊くとついつい手を伸ばしてしまいます(笑)。
ここ最近は順調な旅が続いていたのですが、今回は久々の大遅延となりました。
手元の時計で14時02分、2時間47分遅延で札幌到着。
同じホームの向かい側にはちょうど14時05分発、大阪行きの「トワイライトエクスプレス」が停まっていました。
この日限りの素敵な風景と、珍しい列車との偶然の出会い。
いささか不謹慎ながら、これも遅延の神様からのクリスマスプレゼント…といったところでしょうか?
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