【北斗星乗車記★彡】リピーター・イラストレーター鈴木周作の旅日記 › 北斗星乗車記 › 【12.5/24】北斗星(下)●ギリギリの顛末
2012年05月24日
【12.5/24】北斗星(下)●ギリギリの顛末
乗車404回目●12.5/24発 下り「北斗星」 上野→札幌(B個室ソロ)
東京滞在最終日、ちょっと足を延ばして静岡県・大井川鉄道のSL列車に乗ってきました。
最後に訪れたのは多分中学生の頃だったと思いますから、実に四半世紀ぶりの訪問です。
木製の椅子や窓枠も懐かしい古い客車に揺られて終点・千頭まで一往復、復路の「かわね路2号」で新金谷到着16時10分。
今夜の下り「北斗星」に間に合うよう、ともかく普通列車と新幹線を乗り継いで東京・上野へと急ぐことにしたのですが…。
東京滞在最終日、ちょっと足を延ばして静岡県・大井川鉄道のSL列車に乗ってきました。
最後に訪れたのは多分中学生の頃だったと思いますから、実に四半世紀ぶりの訪問です。
木製の椅子や窓枠も懐かしい古い客車に揺られて終点・千頭まで一往復、復路の「かわね路2号」で新金谷到着16時10分。
今夜の下り「北斗星」に間に合うよう、ともかく普通列車と新幹線を乗り継いで東京・上野へと急ぐことにしたのですが…。
普通列車で静岡に出て、「ひかり474号」に乗ると東京着が18時40分。
上野発19時03分の「北斗星」に乗り継ぐのはかなり冒険ですが、どう頑張ってもこれ以上早く着く術はなさそうです。
「JR時刻表」でも上野発在来線への乗換え標準時分は40分とされていますから、何らかのアクシデントでもし間に合わなくても自己責任。
最悪、自腹で東北新幹線に乗って追いかける覚悟もしていたのですが、とりあえず東京駅までは定刻通り辿り着けてひと安心です。
ところがホッとしたのも束の間、乗換え改札を抜けて在来線ホームに急ぐと、「上野方面の京浜東北線・山手線共に人身事故と車両点検で運転見合わせ中…」とのアナウンス。
それでも10分ほどで再開となり上野到着19時丁度、気は焦るものの大変な混雑でなかなか階段も前に進まず、やっぱりダメか…と思いながらも祈る思いで駆け降りていった上野駅13番線ホームには未だ「北斗星」の姿はありませんでした…。
実は昨晩、厳密には日付変わって今日5月24日の0時過ぎに青森で震度5強の地震があり、その影響で今朝到着の上り「北斗星」が実に7時間の大遅延!
その折返しとなる今夜の下り列車も発車が大幅に遅れる見込みなんだそうです。
加えて、先程の京浜東北線を止めていた北浦和駅での人身事故もダイヤの乱れに追い打ちをかけていたようです。
事情が事情だけに、間に合って良かった!…などと単純に喜ぶことはできませんが、ともあれ今度はいつ来るかも分からない列車を待ち続けるという、逆の意味での時間との闘いに突入です。
構内の喫茶店で時間をつぶし、再び13番線に戻って、しばらく経って「19時50分頃入線予定です…」との放送が流れた後、実際には19時55分になってようやく「北斗星」がゆっくりとホームに姿を現しました。
発車は20時20分頃の予定と訊いて、それならまだ大丈夫かな?と急いで機関車を見てきました。
今夜は「カシオペア」用の銀色の機関車です。
3月ダイヤ改正以降、本州側での編成の向きが変わったことで見られるようになった1号車・最後尾デッキからの後部展望。
先月は途中大宮からの乗車だったので、こうして上野駅から出発していく様子を見るのは今回が初めてです。
頭端式ホームならではの車止めがゆっくり遠ざかり、やがて鶯谷、日暮里のネオンが流れ去っていくのを見ていると、まるで昭和の国鉄時代に戻ったような不思議な旅情を感じてしまいます。
上野発車20時20分、この時点で1時間17分の遅延です。
遅延の影響で食堂車ではパブタイムの営業が取り止めになってしまいました。
いつもは多少遅れていても営業して下さることも多いのですが、やはり最後はその時々の状況次第。
今回はパブタイムの前のディナーの予約がほぼ満席で、終了がかなり遅くなってしまうことからパブは諦めざるを得なかったようです。
それでも列車入線前には中止が決まり、いち早く上野駅の構内放送で伝えて下さったおかげで駅弁の用意ができたのは幸いでした。
基本、食堂車派の私にとって「北斗星」で駅弁を頂くというのは滅多にない体験ですから、これはこれで良い思い出です。
この時期の日の長さに1時間超の遅延も手伝って、青森に着く頃にはすっかり朝を迎えていました。
機関車交換の作業を終えてもなかなか発車する気配はなく、そのうちに隣のホームには札幌からの上り急行「はまなす」が到着しました。
5時40分、向こうはどうやらほぼ定刻だったようです。
6時20分、青函トンネル手前の津軽今別駅あたりで車内放送が始まりました。
「只今80分遅れで運転中です。函館到着は7時55分の予定、先をお急ぎの方は車掌に申告を…」と、遅延時にはおなじみのアナウンス。
いつものように函館から「スーパー北斗」に乗り換えられるよう手配して、更にその先、南千歳・札幌から各方面への接続も調整して下さるのでしょう。
エリアの広さと列車本数の少なさ故、一本逃した時の深刻度は首都圏・本州側の比ではない…という事情もあるのでしょうが、こういう時、ともかくきちんと目的地まで送り届けようとして下さるJR北海道さんの遅延対応は何とも心強い限りです。
もっとも私は札幌に着いたら自宅に帰るだけなので、敢えて急ぐ必要はないのですが…。
7時52分、函館到着。
少々慌ただしく機関車交換を済ませて8時01分に発車。
青森側は曇天でしたが、北海道は気持ちの良い青空が広がっていました。
9時38分、長万部。
いつもの2番線ではなく4番線ホームへの到着です。
ここで後続の「スーパー北斗3号」に追い抜かれました。
車掌さんに案内されて函館から向こうに乗り換えらえた「北斗星」のお客さんも結構おられるはずです。
「スーパー北斗3号」の札幌到着は定刻なら11時47分、一方こちらの「北斗星」はこのままの遅れだと12時半頃でしょうか?
国鉄世代の旧型ディーゼル機関車が牽く「北斗星」と比べてしまうと、現代の振り子特急の威力を改めて思い知らされます。
遅延は拡がり12時45分頃、約1時間半ほどの遅延で終点札幌に到着。
地震をはじめ様々な事情を考えると、むしろ順調に辿り着けたと感謝すべきかも知れません。
もっとも個人的には大井川鉄道からのかなりシビアな乗り継ぎに始まって、最後まで何かと気を揉み続ける道中になりました。
やっぱり旅程にはもう少し余裕が必要ですね(笑)。
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Posted by イラストレーター鈴木周作 at 19:03
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