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【北斗星乗車記★彡】リピーター・イラストレーター鈴木周作の旅日記 › 北斗星乗車記 › 【12.3/13】北斗星(下)●祝!「北斗星」24周年

2012年03月13日

【12.3/13】北斗星(下)●祝!「北斗星」24周年

乗車400回目●12.3/13発 下り「北斗星」 上野→札幌(B個室ソロ)


 在京時代お世話になっていた旅行センターのあった場所が、いつのまにかカフェに変わっていました。
 この駅のすぐ近くの職場に勤めていた頃から、会社を辞めて独立して、いよいよ札幌に移住する最後の下り列車の切符まで、「北斗星」だけでも恐らく200回近くはそのお店で手配して頂いたと思います。
 お店そのものはすっかり変わってしまったものの、窓辺の席に座ってみると、当時の面影そのままの懐かしい駅構内の風景。
 まさに節目の日の旅立ち前には格好のシチュエーションとなりました。
 今日、3月13日は「北斗星」開業24周年の記念日、そして個人的にはちょうど400回目の「北斗星」乗車です。



 今夜もやはり低気圧の動きが気になりましたが、幸い影響もなく19時03分、定刻通りの上野出発。
 節目の便だからといって特に何かがあるわけでもなく、いつも通りの静かな旅が淡々と続きます。
 それよりも私にとっては今月17日・ダイヤ改正前最後の「北斗星」乗車。
 特に今回は本州側での編成の向きが逆転するという大きな変化が控えていますから、もう見ることのできなくなってしまう風景を最後にしっかり見届けておかねばと、そちらのほうばかりが気になってしまいます。

 向きが変わるということは、寝台が「山側」から「海側」に移るということですから、個室の窓から見える風景もまるで違うものになってしまいます。
 21時53分、ほぼ同時に郡山駅を発車する磐越西線の電車との併走シーンも、こうして眺められるのはこれが最後になりそうです。


 今夜は大きなカメラや三脚を携えた方々が大勢乗られていました。
 何か列車の写真を撮られる熱心なファンの方々が大勢集まるような被写体があるのでしょうか?
 やっぱりダイヤ改正前、函館から青森あたりに戻って廃止間際の寝台特急「日本海」などを撮りに行かれるのかな?と勝手に想像していたのですが…。

 郡山を過ぎてからパブタイムの食堂車に行くと、注文を取りに来られたアテンダントさんが「今回で何回目になったんですか?」。
 ちょうど400回目だと答えると「記念すべき日に乗務できて光栄です」と笑って戻って行かれました。
 そういえば往路の上り列車でも別の方に「そろそろ400回ですか?」と訊ねられましたが、どこからかそういう噂が広がっていたのでしょうか?


 仙台手前で車窓に見える「電波塔」のライトアップ。
 見えると言っても並行する新幹線橋脚の隙間からどうにか垣間見えるという感じですが、ほんの一瞬、在来線の高架の高さが新幹線とほぼ同レベルに上がる区間があって、特にソロ上段に乗った時など、その瞬間だけは遮るものなく綺麗に見ることができます。
 「あっ!」と気付いてカメラを出す頃にはもう見えなくなってしまう位、本当に一瞬の風景です。
 何気ないスナップのようですが、これとて個室のあかりを全部消して、しばらく前からカメラを持って待ち構えてようやく撮ることができた一枚。
 この風景も編成の向きが逆になったら見ることは難しくなってしまいます。


 深夜0時40分頃、一ノ関駅に停車中。
 今では運転士さんの交代だけで乗客の乗り降りはできませんが、ちょうど4年前、平成20年3月のダイヤ改正までは、ここから今はなき下り「北斗星1号」に乗ることができて、私も東北旅行の帰路にしばしば利用させて頂いていました。
 昔懐かしい「汽車駅」を感じさせる改札口付近の雰囲気が特に印象的な駅です。
 ちょうど5号車「ソロ」に乗ると改札口のあたりに停まることが多いので、この風景が深夜のちょっとした楽しみでもあったのですが、やはりこうして眺められるのも今回限りになりそうです。




 いよいよ最後の青森信号場での機関車交換。
 次回乗る時にはこの作業は信号場ではなく、青森駅構内で行われることになります。
 大勢のファンの方が写真を撮りに来られるかと思ったのですが、意外にも今夜見届けたのは私一人でした。


 この公衆電話も今月限りで終了との事。
 ちなみに「カシオペア」や道内列車も含めて、JR北海道管内の車内公衆電話サービスはこれで完全終了となるそうです。
 昔はよく観光客の方が「青函トンネルに入ったら家族に電話するんだ!」と待ち構えていて、いざトンネルに入ってみたら電波が通じずガッカリ…なんて光景が見られたものですが、今では公衆電話よりも、携帯電話の充電ができるコンセントを探して車内を右往左往…の時代。
 こんなところにも「北斗星」が走り続けてきた24年の時間の大きさを感じてしまいます。


 朝5時45分、青函トンネルを抜ける頃にはすっかり夜も明けていました。
 しばらく厚い雪雲が空を覆っていましたが、函館山が見えるあたりでようやく朝陽が覗き始めました。
 6時28分、「只今、2分ほど遅れて運転しております…」と朝一番の車内放送。
 私にしては…というか、ここ最近にしては珍しい位の順調な道中です。


 この駅で初めて人の姿を見かけました!(笑)
 後続特急「スーパー北斗1号」通過待ちの落部駅で、普段まず見ることのない人影に気付いて何事かと覗き込むと、どうやら幼いお子さんを連れた近所のお母さんが列車を見に来られていたようでした。
 そのまま絵に描かせて頂きたいような微笑ましい光景でした。
 列車が動き出した時、坊やの方に手を振ってみたのですが、気付いてくれたでしょうか?


 長万部を出たところで、ラッセル機関車が陽光の中に佇んでいました。
 雪景色とはいえ春を感じさせる穏やかな風景です。


 いつものように9時過ぎ、伊達紋別の手前あたりで朝食の食堂車へ。
 このあたりになると先客は大抵1~2組程度、ゆったりと食事を楽しませて頂けるお気に入りの時間帯です。

 車窓に白鳥大橋が近付く東室蘭手前、大きな製油所の構内では小豆色の小さな機関車がタンク貨車の入換作業をしていました。
 一部ではこの製油所でも鉄道輸送からの撤退、あるいは製油所自体の閉鎖といった報道も流れていたようですが、果たしてどうなるのでしょう?
 見慣れたこの風景も過去のものになってしまうのでしょうか?


 洞爺~伊達紋別あたりで席に着くと、ゆっくり食事を頂いて、食後の紅茶が出てくるのは登別に着く前くらいです。
 洞爺手前で一瞬雲が出ましたが、その後はここまで良く晴れた気持ちの良い朝の風景が続いています。


 節目と言っても特別な事をするつもりはなかったのですが…。
 せっかくなので、いつからかずっと財布に入ったまま、何となく使えずに持っていたこの2千円札で何か記念になるものを買っていこうかと思います(笑)。


 迷った末に選んだのがこのタイクリップ。
 割と最近になって置かれるようになった商品だったと思います。
 職業柄、ネクタイをする機会はまず無いのですが(笑)、それだけに、特別な日でもなければなかなか買おうとは思わない一品。
 今回の節目の記念にはまさにピッタリかも知れませんね。


 私にしては珍しくほぼ定刻、正確には4分ほどの遅延で札幌駅に着くと、ホームには「札幌LRTの会」の先輩方が花束を持って待ち構えていました。
 数日前、「何号車にお乗りですか?」とメールが届いていたのでそんな予感はしていたのですが(笑)、わざわざサプライズを企てて下さったお心遣いは本当に有難い限りです。

 乗車400回目…と言っても所詮はあくまで個人的な節目。
 本当は回数とか、記録云々というような思いは全く持ち合わせてはいないのですが、一回一回の旅を通じて得られた「北斗星」との様々な御縁、印象に残る沢山の風景や出会いが、私の創作活動の上で、また私生活の中でも本当に大きな財産になっていることを思えば、それなりに意義のある旅の積み重ねだったのかな?という気がしています。
 これからは、そんな「北斗星」との想い出を、作品としてもっと沢山描き残していかなければなりませんね。

 実は札幌到着後にもう一つ、「北斗星」絡みでちょっと嬉しい事があったのですが、その話はこの列車がなくなる日まで私の胸の内に仕舞っておこうと思います。
 ともかく、この列車に乗り続けてきて本当に良かったと心の底から思えるような、この日の札幌駅での出来事でした。


 「400回ってお祝いなのかぃ?」と怪訝な顔をしながらも、妻がケーキを買ってきてくれました♪
 もし「北斗星」に乗り続けていなかったら、会社を辞めて絵描きになることも、札幌に移住することも、妻と出会うこともまず無かっただろうと思います。
 改めて、「北斗星」が繋いでくれた沢山の御縁に感謝です!


【北斗星の絵】イラストレーター鈴木周作公式サイト(Mobile)
【北斗星の絵】イラストレーター鈴木周作公式サイト(PC)

>>道新ブログ「北の駅の待合室 ~北斗星と旅した300回~」も公開中!併せて御覧下さい。(PC)



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Posted by イラストレーター鈴木周作 at 19:03 │北斗星乗車記

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