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2011年12月16日

【11.12/16】北斗星(下)●金曜夜の下り列車

乗車391回目●11.12/16発 下り「北斗星」 上野→札幌(B個室ソロ)


 中国か台湾から来られたとおぼしき団体さんや、立派なカメラを携えた熱心なファンの方々など。
 目立つのはいわゆる「用務客」ではなく、純粋に列車の旅を楽しみたくて乗りに来られている皆さんの姿。
 かなり混みそうな先入観があって、実は極力避けるようにしていた金曜夜の下り列車ですが、乗ってみるとやはり平日の列車とはだいぶ雰囲気が違うようです。
 私にとっても恐らく年内最後になりそうな今夜の「北斗星」、クリスマス間際の週末とあってごった返す上野駅から逃げ出すかのように、静かに13番ホームを離れていきました。



 閑散としていた往路とは一転、今夜はディナーもほぼ満席の様子。
 この分だとパブタイムもかなり賑わいそうなので、予定の21時15分より少し早めに食堂車の方に行ってみると、既に食堂車入口から隣のロビーカーにまで行列ができていました。

 列の一番後ろに並んでしばらくすると、突然列車が速度を落として、やがて「白坂」という小さな駅に停まってしまいました。
 ほどなく車掌さんから「線路内公衆立入りの情報が入りましたので停車しております…」との車内放送。
 妙に難しい言い回しだなぁ…とは思いましたが、こういう状況の時には咄嗟に関係者同士で使うような言葉が出てしまうのはよくあること。
 以前にも「カマ(=機関車)の不具合の為…」とか、「只今ハイモ(=除雪車)が除雪を行っておりますので…」といったアナウンスを耳にした記憶があります。
 あるいはこんな言い方は失礼かも知れませんが、こういう言葉をたまに耳にすると、「あぁ、今も大変な状況下で頑張って下さっているんだなぁ!」と、逆にちょっと心温まるような気分になります。

 21時25分、7分ほどの停車の後に運転再開。
 しかし立ち入った公衆は未だ発見されていないらしく、隣の新白河駅までは警戒しながらの最徐行となりました。


 運転再開とほぼ同時にオープンしたパブタイムは早速満席の大盛況!
 既に2人席が全て埋まっていたので4人席の方に座らせて頂きましたが、勿論すぐに相席になりました。
 最初に座られたのは、やはり「北斗星」に乗るのが楽しみで函館まで行かれるというご夫婦。
 列車に限らず乗り物全般がお好きで、以前にも羽田から新千歳経由で与那国島まで、1泊2日でひたすら飛行機を十数便乗り継いでいくという何ともマニアックなツアーにも参加されたことがあるんだそうです。
 お二人はもうお食事は済まされていたらしく、コーヒーと紅茶だけを注文されて、私が頼んだ煮込みハンバーグセットが届く前に席を立たれました。
 その後もすぐに1人旅風の男性が合わせて2人、私のテーブルに相席されました。
 一度の食事で4人もの方と相席になるとは、余程賑わっている時期でなければまず有り得ない珍しい体験です(笑)。

 福島あたりでふと気づくと車窓はすっかり雪景色。
 日本海側を中心に今夜の北日本は荒れそうとの予報です。


 頼んだお料理が出揃うまでに45分ほど掛かりましたが、これだけの混雑ともなれば厨房の状況も容易に察しがつくだけに、むしろ感謝の気持ちで一杯です。
 食後のコーヒーを頂く頃にはそろそろ閉店時刻。
 会計の時、「何度も相席して頂いてすみませんでした…」とアテンダントさんがしきりに恐縮されていて、却って申し訳ないような気がしてしまいました。
 ちなみに随分前から存じ上げている方ですが、なぜかこの方とお会いする時はまず相席を頼まれない事がない位、決まって車内が混み合っているので、それだけに尚更恐縮されていたんだろうと思います。
 他にも、なぜか運休・遅延が極端に多い方とか、何度乗っても続けて乗り合わせてしまう方とか、長く乗り続けていると色々不思議な巡り合わせというものが実際あるものです。
 かく言う私も「遅延率」が異常に高くて、既に退職された仲の良いアテンダントさんにはずっと「遅延王子!」と呼ばれ続けていたのも今となっては懐かしい思い出です。

 レジのすぐ横の販売用テーブル、こちらもすっかりクリスマスの装いです。


 仙台手前の電波塔。
 ライトアップの光が降り続く雪に映って、まるで空に向かって光の柱が伸びているように見えました。


 ドアの窪みには雪中行軍の爪痕がくっきりと…。


 20分ほど遅れているので、深夜の上り「北斗星」とのすれ違いも、2時12分、盛岡~八戸間のいつもの場所よりかなり盛岡寄りにずれ込むのかな?と思ったのですが、どうやら上りも遅れていたらしく、結局2時40分、時間は遅れながらも大体いつもの場所に近いところですれ違っていきました。
 八戸を通過するあたりではそれほど雪は無かったようですが、機関車交換の青森信号場はすっかり深い雪の中。
 同じ青森でも気象条件は随分違うものなんですね。

 5時08分、乗務員交代の蟹田に停車。
 ホームの反対側には5時19分発、青森行きの始発列車が数える程の乗客を乗せて既に停まっていました。
 ここでしばらく停車している間に、上り貨物列車1本と、いつもは海峡線内で出会うはずの急行「はまなす」がすれ違っていきました。



 青函トンネルを抜け、木古内駅で一旦停車。
 車窓の津軽海峡は垂れ込めた雪雲の下でしたが、函館に近づくにつれて急に雲が切れ始めました。
 このあたりも昨晩は随分降ったようです。

 6時15分、いつもより少々早めに朝一番の車内放送。
 「昨晩の線路内公衆立入りの為、31分遅れで運転しております…」と、先ほど蟹田で交代された車掌さんも昨晩の方と同じ言葉で状況を伝えられました。
 放送が終わるとすぐ、「お急ぎの方おられませんでしょうか?」と声を掛けながら車掌さんが車内を回って来られました。
 新千歳空港から帯広方面、あるいは札幌から旭川方面など、遅延で接続列車に間に合わなくなる方がおられたら、五稜郭に臨時停車させて先行の「スーパー北斗1号」に乗り換えられるよう手配して下さるそうですが、結局希望者はいなかったようで臨時停車は行われず、「スーパー北斗」は五稜郭のすぐ先でそのまますれ違っていきました。


 函館到着は36分遅延の7時10分。
 ホームの向かい側には8時35分発の「SLはこだてクリスマスファンタジー号」の茶色い客車が停まっていました。
 でも肝心のSLは…?と見渡してみたのですが、まだ車庫の中に仕舞われているのか結局見つけることはできず。
 あと1時間位遅れてくれたら…と、一瞬ちょっと不謹慎な事も考えてしまいました(笑)。


 函館を過ぎて見え始めた朝陽はすぐに雪雲に覆われてしまいました。
 やはり地形の影響でしょうか?
 毎度の事ながら突然晴れたり曇ったり、この先は変化の激しい空模様です。


 森から噴火湾に出るあたりは実に穏やかな風景でした。
 いつもは停まる落部駅も、今日は追い抜かれるはずの「スーパー北斗1号」が既に先行しているので一瞬のうちに通過してしまいます。


 長万部駅の構内に雪まみれのラッセル車が停まっていました。
 昨晩からの激闘の様子が窺えます。


 長万部を過ぎると急に荒れ始めました。
 いつもこのあたりから天気が崩れることが多いような気がします。


 いつもは伊達紋別で行き違う「北斗4号」が、今朝は「北斗星」とほぼ同時に洞爺に到着しました。
 この先単線区間なので、もしタイミングがずれていたらどちらかが待たなければなりません。
 突発的な遅延なのに、あらかじめダイヤを組んでいたかのような鮮やかな行き違いにちょっと感心してしまいました。


 朝は洞爺を出てから食堂車に行くのが私のいつものパターン。
 遅延の今朝もついつい洞爺まで部屋で過ごしてしまったのですが、幸い営業時間には間に合いました。
 さすがにこの時間帯になると相席にはなりませんでしたが、それでもいつもは貸切状態に近い事が多いのに、今朝はまだ先客の方が何組かおられました。

 最近は往路と復路で和食・洋食を変えるようにしていたのですが、何となく風邪気味の喉には温かい味噌汁が良いような気がしたので(別に根拠はないのですが…)、今回ばかりは往復とも和朝食です♪


 順調でもなく、大混乱でもなく、「遅延王子」的にはまぁ標準的な着き方でしょうか?(笑)
 11時41分、26分遅れで札幌到着。
 やはり平日の列車よりも、到着後すぐに先頭機関車の写真を撮りに行かれる方々の姿が多いような気がします。

 ふと見ると、「北斗星」用のディーゼル機関車が「スーパー宗谷」のディーゼルカーを2両だけ牽いて駅構内に入ってきました。
 検査の為、苗穂工場に運ばれていく回送列車でしょうか?
 定刻通りだったら見ることのできなかった珍しいシーンに遭遇して、旅の最後にちょっとだけ得した気分になりました。


【北斗星の絵】イラストレーター鈴木周作公式サイト(Mobile)
【北斗星の絵】イラストレーター鈴木周作公式サイト(PC)

>>道新ブログ「北の駅の待合室 ~北斗星と旅した300回~」も公開中!併せて御覧下さい。(PC)



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Posted by イラストレーター鈴木周作 at 19:03 │北斗星乗車記

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