さぽろぐ

  旅行・温泉・観光  |  その他北海道

新規登録ログインヘルプ


【北斗星乗車記★彡】リピーター・イラストレーター鈴木周作の旅日記 › 北斗星乗車記 › 【08.3/14】北斗星1号●さよなら1列車&300回目の旅

2008年03月14日

【08.3/14】北斗星1号●さよなら1列車&300回目の旅

300回目●08.3/14発 「北斗星1号」 上野→札幌(A個室ロイヤル)

 いよいよ最後の「北斗星1号」。
 そして記念すべき300回目の「北斗星」。
 とりわけ好んで利用させて頂いた「1号」には想い出も尽きず、取材という目的を抜きにしても、今日だけはどうしても乗っておきたいと思っていました。
 久々のA個室ロイヤルルーム、「赤ランプの食堂車」での嬉しい乾杯、往復を共にさせて頂いた乗務員さんとの束の間の交流、そして大勢の仲間達に迎えられての札幌到着…
 この汽車が消えてしまう寂しさ以上に、この汽車が今まで与えてくれた沢山の出会いと想い出を噛み締めながら、素晴らしいラストランを迎えられたことに胸が一杯になりました。


 「1号」廃止の噂を聞いた時、乗車回数を数えてみたらちょうど290回を超えた位。
 これが280回とか、300回を過ぎていたら何でもなかったのですが、あと数回なら最終運行に合わせられるぞ!と気付いてしまったのが事の発端。
 以降、出張予定を調整しつつ数往復を重ねた上で今日を迎えた次第です。
 つまらぬ自己満足と言われてしまえばそれまでですが…こんな節目を迎えられたのも何かの運命かな?と思ったりもします。




 普段はこんな贅沢はしませんが、今日ばかりはロイヤルルームを奮発!
 ゆっくりと想い出に浸りつつ、でも今後の創作の為、車内の雰囲気などしっかり取材しておこうと思います。
 この客車も今宵を最後に引退との事。
 10号車12番、最後の乗客となりました。


 知人のカメラマン氏が上野駅まで見送りに来てくれた他、今回は「札幌LRTの会」の先輩が面白がってついてきてくれました。
 「300回を祝わないと!」と、友達というより親子ほど歳の離れた私の為に色々気遣い盛り立てて下さったのがこの方です。
 ふとケータイを見れば「300回おめでとう」メールがいくつも届いていました。
 いつも一人旅ばかりでしたが、気がつけば良いお仲間に恵まれていたものです。
 「赤ランプの食堂車」最後の夜、このテーブルで乾杯させて頂けて本当に嬉しい想い出になりました。


 深夜、青森の信号場で機関車交換の停車中、隣の線に上野行き「北斗星4号」が入ってきました。
 カーテンを閉ざした寝台車、白いテーブルランプの食堂車、大きな窓が仄明るいロビーカー…
 ちょうど私の部屋の前に乗務員室が停まり、窓を開けて安全確認を繰り返す車掌さんの凛とした姿がはっきりと見て取れました。
 向こうも今夜が最終運行。実に印象的な最後の出会いでした。




 早朝の函館駅。
 ダイヤ改正に伴う時刻調整の為、いつもより20分ほど長く停まります。
 名残りを惜しむ時間を少し余分に頂けてちょっと嬉しくなりました。


 森駅に近付く頃から徐々に空が白み始めました。
 この先、晴れていれば噴火湾の朝陽が素晴らしいのですが今日はあいにくの空模様。
 でも、ラストランには涙雨がむしろお似合いかも知れませんね。


 この食事を終えて席を立ったら、もう二度とここに座る事はないんですね。
 そんな事を思っていたら美味しいお料理も喉を通らず、コックさんに申し訳なく思いつつも結局少し残してしまいました。


 理屈では今日が最後と分かっていても、普段どおりの活気溢れる雰囲気になかなか実感が湧かなかったのですが、南千歳を過ぎた後、全ての什器が片付けられてガランとした食堂車を見た時には初めて涙が出そうになりました。
 一昨日、札幌からずっとご一緒させて頂いたアテンダントさんともまもなくお別れです。


 札幌到着時に思わぬサプライズ!
 仲間数人が花束を持って待ち構えていました。
 いやはや、そんな仰々しくされてもと一瞬たじろぎましたが、おかげで湿っぽい空気も吹き飛んで笑顔で最後を締め括れたのですから感謝しないといけませんね。
 写真に撮られるのはどうも照れ臭いものですが、せっかく仲間が撮ってくれたものですから恥を忍んで1枚掲載させて頂きます。

 「この汽車にずっと乗り続けたら何かが変わるかも知れない…」
 乗り始めたばかりの頃、そんな事を漠然と思ったりもしていましたが、気がつけば会社を辞めて絵描きになって、札幌に居を移して、カミサンとも一緒になって、そして新天地でこんな素晴らしい仲間に囲まれてやってこられたという事実。
 それが「北斗星」300回の何よりの収穫だったと思います。

 最後の「北斗星1号」…というより自分にとっては長い長い「北斗星」との旅もようやくひとつの節目。
 今は只々、溢れんばかりの出会いと想い出を与えてくれた「北斗星」と、「北斗星」に携わってきた大勢の方々への感謝の気持ちで一杯です。

 …などと言いつつ、来月あたりまた乗ってそうな気もしますが(笑)。

【北斗星の絵】イラストレーター鈴木周作公式サイト(Mobile)
【北斗星の絵】イラストレーター鈴木周作公式サイト(PC)



あなたにおススメの記事


同じカテゴリー(北斗星乗車記)の記事画像
【14.2/25】北斗星(下)●明けの明星
【14.1/18】北斗星(下)●土曜日の下り列車
【14.1/16】北斗星(上)●雪の具合を案じつつ
【13.12/21】北斗星(下)●唯一、最後のブルートレインに
【13.12/19】北斗星(上)●クリスマス前の大遅延
【13.12/2】北斗星(下)●一夜限りの「ゆうづる」と
同じカテゴリー(北斗星乗車記)の記事
 【14.2/25】北斗星(下)●明けの明星 (2014-11-27 01:08)
 【14.1/18】北斗星(下)●土曜日の下り列車 (2014-11-26 13:19)
 【14.1/16】北斗星(上)●雪の具合を案じつつ (2014-11-25 21:48)
 【13.12/21】北斗星(下)●唯一、最後のブルートレインに (2013-12-21 19:03)
 【13.12/19】北斗星(上)●クリスマス前の大遅延 (2013-12-19 17:12)
 【13.12/2】北斗星(下)●一夜限りの「ゆうづる」と (2013-12-02 19:03)

Posted by イラストレーター鈴木周作 at 16:50 │北斗星乗車記

削除
【08.3/14】北斗星1号●さよなら1列車&300回目の旅